06の言葉に「プルート」(冥王星)選出

 「あまり仕事をさぼっていると、プルート(冥王星)されちゃうぞ」——。米方言学会は、昨年夏に従来の惑星から矮惑星となった「プルート」を、「06年の言葉」に選んだ。米国では、「プルート」(pluto)が「降格させる」、受動態にした「プルーテッド」(pluted)が「降格させられる」という、新たな意味で使われているという。

 冥王星は1930年の発見以来、太陽系の9番目の惑星とされていたが、2006年8月の国際天文学連合(IAU)総会で惑星の「新定義」が決議され、矮惑星となった。以後、「プルート」は「降格させる」「価値を減らす」という意味の動詞として使われ始めた。

 冥王星は従来の9惑星の中で唯一、米国人が発見した。このため、冥王星発見の年にディズニーアニメ「ミッキーマウス」に登場したミッキーの飼い犬が「プルート」と名付けられるなど、米国では冥王星への愛着が極めて強い。それが、言葉の意味の変化に即座に表れた形だ。