米ディズニー、タブーのハロウィーンキャンペーン開催

米ウォルト・ディズニー社が、これまで「タブー」としてきたハロウィンのキャンペーンを開始し、注目を集めている。

 新キャンペーン「ディズニーズ・ハロウィンタイム」は、ディズニーランド、ウォルト・ディズニー・ワールドの2つのテーマパークで9月29日に開始。10月31日まで、お化けやカボチャなどハロウィン装飾でパーク内を飾るほか、ハロウィン仕立てのパレードや花火打ち上げを行う。

 米紙ロサンゼルス・タイムズによると、今回のキャンペーンでは、「夢」や「希望」のイメージを強調してきたディズニーの51年の歴史の中で、初めて「悪鬼」を取り入れた。悪鬼は恐怖感を抱かせるデザインを避け、かわいらしさを強調したものの、これまでのイメージから一歩踏み出す冒険といえる。

 この背景には、米国ならではの「ハロウィン事情」があるとのこと。10月は全米各地や家族単位でハロウィンの行事を楽しむためテーマパークの来場者数が減少するのだ。 キャンデーや衣装、装飾品などのハロウィン関連商品の昨年の米国内での売り上げは、約33億ドル(約3,861億円)に上る。今年は約50億ドルに達する見込みという。

 同紙によると、ディズニーは「ハロウィンはもはや1日(10月31日)限りのイベントではなく、ビッグシーズン」として、一ヵ月の長期にわたり来場者の底上げを狙う戦略を打ち出した。 米ユニバーサルスタジオも2000年以降、中止していたハロウィンイベントを今年から復活させており、ハロウィンビジネスを大がかりに展開する動きが活発化しそうだ。