「プーさん」使用権訴訟、ディズニー独占に待った

 ウォルト・ディズニーのアニメの人気者「くまのプーさん」の著者や原画作者の子孫が、プーさんのキャラクター使用権を持つ米企業を相手取り、使用権の返還を求めた裁判で、カリフォルニア州の連邦地裁は2007年2月16日、原告の訴えを退ける判決を下した。

 訴訟は2002年に起こされ、ディズニーは原告の原作者一族の訴訟費用を負担する形で全面支援していた。原作者一族に権利を戻した上で、ディズニーが新たにキャラクター使用の独占契約を結びたい考えだったが、今回の敗訴は痛手となった。勝訴したのは、1930年に英国人の著者らからプーさんの使用権を取得した故ステファン・スレシンジャー氏の関連企業。著者らの死後、1983年に子孫との間で契約を更新しており、判決は「契約を破棄することはできない」とした。著者の別の子孫が起こした使用権返還訴訟でも、連邦最高裁が昨年、訴えを退けており、被告側は「これでディズニーの敗北は確定した」としている。